チームでつくる、感動経営のレシピ(19)『身につけてほしいことは、何だろう?』

息子がお茶碗を2つ割りました。
もう高校生の息子。
お茶碗を割ってはいけないことぐらい、わかっています。

それでも割ってしまった。

わたしたちも、大人になるまでに何度か、
あるいは大人になった今でも、
お皿やコップを割ってきたと思います。

さて、どう対応するか。

もくじ

Whyの質問から生まれるのは言い訳や反発

叱りつける人もいるかもしれません。

「なんで割るんだ。どうしてもっと気をつけないのか。」と。

それはWHYの質問。
これをすると、必ずといっていいほど、
言い訳や反発が生まれます。

「なぜ」と聞かれると、「だって」と答える。
それが公式です。

そして、「だって」と答えると、
「言い訳するな。」とまた怒られる。

言い訳をするような質問をしているのに、
ひどい話だと私は思います。

改善案、行動を促したいならHowの質問

大切なのは、これから割らないように気をつけること。
割ったものを、きちんと片づけること。反省すること。

なのでできるだけ、
「どのように?」
と聞くことができればいいと思います。

それはHOWの質問。
どのようにすれば、次から割らないですむかな?
どのようにすれば、ゴミ収集の人が怪我をしないようにできるかな?

HOWで聞くと、アイデアや改善点、
行動することが返ってきます。

何を願って言葉を発するのか?

形あるものはいつかは壊れる。
わたしは物を残したいのではなく、
息子の心に形にはみえないものを残したい。

それは彼がこれから生きていくうえでの考え方であったり、
対処法であったり、誠実さのあらわしかたであったり。

大切に育てたいものを見失わないようにしたいと思っています。

「だって」と言い訳させる質問ではなく、
「そのためにできることは」と考えられる質問ができるように。

組織やチームの中でも同じです。
お互いに、そういう声かけができるといいですね。

何か起きた時に、言葉を発する前に、
少し立ち止まってみてください。

その人に、何を身につけてほしいのか。
その人がどうなってくれることを願って関わっているのか。

無用な言い訳をきく機会が少なくなるかもしれませんね。


【感動経営のための質問】

「その質問は、相手の行動を引き出していますか?」

[                        ]

この質問を、ぜひご自身に問いかけてみてください。
何か気づいたことがあれば、是非、行動にしてみてください。

気づくことも大事ですが、行動することがもっと大事です。