チームでつくる、感動経営のレシピ(17)『その新人さんから学んでいることは何ですか?』

先日、初めてのことに挑戦してきました。

その日、私はとても焦っていました。
重たい荷物を抱えて、大急ぎでみどりの窓口にかけこみました。

もくじ

“新人か・・・。”と思ってしまったこと、ありませんか。

空いた窓口に行って、要件を伝えているときに、
名札をみると、“実習”とかいてあります。

内心、“しまったなー。”と思ってしまいました。
だから要領を得ないのかと。操作も少し遅い。

“ちょっと、そこにいる先輩さん。代わってもらえないかな。わたし、急いでいるんだよな。”
ふとそう思いました。
確かに焦っていました。荷物もとても重たい。
でも、時計を見ながら考えました。

多分このスピードでいっても、乗りたい新幹線に、間に合うのは間に合う。

であれば、次に大事にしたいことは何だろう?

私たち大人にできること

わたしが今一言、
「ちょっと急いでいるので、慣れている人と変わってもらえませんか?」
と言うことで、この新人さんは、どんな気持ちで一日を過ごすことになるだろう。

もしかして、一日、ではなくて、その気持ちを、しばらくもったままになるかもしれない。と思いました。
わたしにも、新人のときはあって、
もちろん、そういうことを言われることで、悔しくて、がんばったこともありました。

でも、今わたしがこの人に残したい気持ちは、悔しさや哀しさではないな、と感じたので、
じっと待って、発券をしてもらいました。

がちがちの姿勢で、きっとマニュアル通りのお辞儀をしながら、
「ありがとうございました」という彼女に、
ふと、「これからもがんばってくださいね」と笑顔とともに言葉がもれたとき、
彼女のカラダもわたしのカラダも、力が少しぬけたように思います。

誰にだって、新人だった時がある。

余裕をもって、接することが、わたしたち大人にできることかもしれません。
と同時に、自社のスタッフが、後輩社員が、新しいパートさんが、
現場でいろいろな人に見守られて、あるいは厳しい言葉をかけられながら成長していると思ったとき、
その新人さん達にかける言葉は何でしょう。

「お客様に育てていただいていることを感謝して。」
それももちろんあるでしょうが、

「今日も一日、よくがんばったね。」
そんなねぎらいの言葉から、対話を始めてみるのもいいかもしれませんね。

もちろん、そうしておられる方が多いとは思いますが。
そして、その新人さんたちから私たちは、「待つこと」を学んでいるのかもしれません。

今日は街で、どんな新人さんに出逢えるか、楽しみです。


【感動経営のための質問】

「その新人さんから学んでいることは何ですか?」

[                        ]

この質問を、ぜひご自身に問いかけてみてください。
何か気づいたことがあれば、是非、行動にしてみてください。

気づくことも大事ですが、行動することがもっと大事です。